~技術者の孤独~

 

私達のように、施術する人というのは、大体(私の)知っている限り、9割以上が本気で真剣勝負をしています。殆どの人はお客様に良くなってもらいたいという一心のみで仕事しているのです。その意味では(私達のような仕事)(他の仕事もそうでしょうが)純粋無垢で全くごまかしがありません。ましてや私の店では事前、事後、どんな時であっても必ず120倍のスコープで頭皮をお客様と一緒に拝見することにしているので施術良し悪しもすべて明らかになるのです。まず、真剣そのものです。私はそのことがとても気に入っているのです。でも時折寂しく思うこともあります。私達の手は頭皮の中を探り、触れ、問題を当て、時にかなりパーフェクトに解消していきます。でも所詮それは見えません。結果で見るのは、120倍とはいえ、やはり‘表面の状態’にすぎないのです。でも施術されている方は何らかの効果を感じるのでは。-と思われるかもしれませんが、ほぼ99%は夢の中。時には「あれ、こんなに変ったけど、本当は何をしてくれていたのですか?」というように目覚めのあと、妙にスッキリした顔で仰言って下さる方も中には居られるのです。これは最高のホメ言葉です。夢心地のあと、歴然と変った頭皮をご覧になって本当に驚くのですから、する側としてはとても嬉しいのですが、少し寂しいのです。時折、私の話と一緒にお客様(の感動)を、頭皮の中に連れて行きたいと思います。そのくらい頭皮の中は‘指’によって劇的に変っていくのです。でもその感覚を得られるのは、どこまでも施術をする私一人。お客様の中でのことなのだ。永久にその貴重な体験を分かち合うことはできません。見(られることができる)のはいつも表面だけ。本当は中で良いことが起きたのにねェ。といつも一人言を言うことになります。でも結果は必ずついてきます。かなり後になってからですがね。施術者の感じる秘か(・・)()孤独感(・・・)、でした。