※PC版での閲覧をお勧めします
【第百二十九話】
 細胞を対象にして正しい施術をすることから生み出されたのがゼログラム・タッチです。そして細胞のレベル、スケールに合わせた圧力・速度・角度で動かす施術はすべてこのゼログラム・タッチから始まりますので、その動きはとても小さなものとなります。施術もとても小さな変化を少しずつ積み重ねるように動きます。「小さな動き」こそが細胞を動かし、やがて組織に変化をもたらすのです。血流もリンパも組織液も、組織間を支える(覆う)膜もみなこの小さな動きの積み重ねによって動き出します。「小さな動き」を生み出す「小さな力」こそが組織を変えてゆく力になるのです。

私達の日常生活での身体や行動のベースとなるような力や動きは、細胞にとっては大ききすぎ、強すぎ、そして速すぎるのです。結果、その力や動きは組織の単位である細胞には届くことがなく、組織内部への働きかけとはなりません。では「小さな動き」でさえあれば、すべて(組織内部)良いのか、というと必ずしもそうとは限りません。

小さな動きであっても、誤れば余計な負荷をかけたり、かえって弊害をもたらすようなことはもちろんあります。むしろ小さな動きの技術の方が組織や細胞への働きかけが大きい分(大きくなるだけに)より一層注意が必要になるということだと思います。

結論を述べましょう。ゼログラム・タッチをすると何故良いのか、というと組織を細胞という単位に働きかける(施術を行うことができるようになる)ため、組織のはたらきが基礎から回復改善されてゆくからです。