ohbascalpronのblog

2020年09月

【第二百十八話】
‘業’というと語弊があるかもしれないが、人の悩み、苦しみ、もがき喘ぐ、胸を掻きむしるような悲しみ、それらは頭皮に痕跡を残す。傷あと、のようなものは自らは忘れていても頭皮には残る。それを触れると、その傷あとが、今一度触れた人の手の中でよみがえって直撃してくるのだ。だから業深き人の頭皮に触れたあとはとてつもない疲労が訪れる。何とか解消する必要があるのです。

【第二百十七話】
 この部分、人によって柔らかさは違いますが、つまむことができるような柔かさは共通しています。つまめないほど堅い、というような人は居ないはずです。頭皮はどうでしょう。皆様に堅い、と言います。でもこの部分は人によって極端に違いがあるのです。両手で触れて、その手を近づけようとしても殆ど動かない人から、グニャグニャに近いくらいよく動く人まで、本当に様々です。でも頬の肉が、どんな人でもつまめるくらいの柔らかさがあるように、頭皮でもそのような標準性があるのかというと実はない、のです。ここが実に不思議なところです。

【第二百十六話】
れは別に‘不思議’などではなく、当然のこととも言えます。 ‘触れ方’が細胞の動き方に根本的な影響をもたらすのは、むしろ人間では、普通の、 それこそ標準的なことだからです。 それが頭皮という、皮フからすれば特殊な構造をとっているから、 現象として一層典型的に現れるにすぎない、ということなのです。 頭蓋骨の上に乗っている頭皮は‘触れ方’の作用が(容赦なく、というか) 例えば頬の肉を触ってみて下さい。

     この部分、人によって柔らかさは違いますが、つまむことができるような

【第二百十五話】
 どのようにでも変化していきます。ここが不思議なところ。 以前、頭皮には万人共通の標準的な柔軟性というようなものはないと思っています。それはこの不思議な性質~七変化してしまうこと~にも関連があります。あんなに堅い頭皮がこんなにまで、グニャグニャに・・・その逆もありますが、とにかく「触れ方」によって、頭皮は性質がどんどん変わってゆくのです。

【第二百十四話】
私がいつも頭皮の中は果てしなく広く、深く、大きく、まるで宇宙のようだ、という感覚に包まれるのも、やはりこの“大きさ”というベースの違いによるのかもしれません。
手や指の感触が、日常のレベルからすると、1/100を超えるほど細密になり、深まったことによって、その周囲に広がる世界が無限に近いくらい大きなものと感じられるようになったと思われるのです。これはまさしく私自身の実感。リアルな感覚そのものです。自分で言うのも変なものですが、あらためて人間というのはスゴイものだな。と考えさせられます。
 人の感覚。特に触れる感覚はさらに磨かれ、私達が思う限界を超えるほど進化してゆく可能性がある。と私は思っています。

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